自分は絶対に悪くない(タイ人気質)
妻(タイ人)が買ったばかりの3000バーツもする口紅を失くした。
たかが口紅に3000バーツも出す金銭感覚も問題だと思うが、今回のテーマはそう言う事では無い。
でも、3000バーツと言えば、妻の一族や家の近所のタイ人の月収の3分の1ぐらいに相当すると思われるので(正確な事は知らない、単なる推測です)、それはそれで問題だが今回のテーマでは無い。
ちょっと用事が有って、家族3人でバンコクに居た。
3人でホテルを出て、色々用事を済ましていたのだが、途中で伊勢丹に寄って、妻が3000バーツ程の(シャネルの)口紅を買った。
始め、「買ってくれ」と言われたのだが、流石に馬鹿らしいので断ったら自分で買っていたので、余程欲しかったのであろう(それでも、元をただせば私のお金なのだが)。
その口紅を失くした。
用事が全て済んで、ホテルに帰ったら妻の元気がない。
何かと思ったら、口紅を失くした事に気が付いたらしい。
最後に、妻の電話料金の支払いをしたのだが、そのお店に、口紅の入っている袋を置き忘れて来たらしい。
一応、まだお店に有るかも知れないので、妻はもう一度そのお店に行って捜してみたが、やはり無かった様である。
そんなに大事な物なら、失くさない様にバッグに入れて持ち歩くとか、もっと注意して失くさない様に気を付けるとかすればいいと思うのだが、このへんの事が良く理解出来ない。
まあ、自分でも大事な物を、失くしたり、失くしそうになったりした事は結構あるので、人の失敗を余り追求は出来ない。
なので、これも今回のテーマではない。
今回のテーマは、妻がホテルに戻って来て言った言葉、「運が悪い」あるいは「ついてない」と言うタイ語、「チョーク マイ ディー」について。
日本語の「ついてない」とタイ語の「チョーク マイ ディー」とはニュアンスが違うのかも知れないけれども、自分の失敗を「運」のせいにしている事に変わりはない。
これが、盗まれたり、ひったくられたり、という事なら、運の要素もかなり有ると思うが、自分が置き忘れて失くしたのだから、「運」の要素は限りなく小さい。
そんなに欲しい物なら、もっと大切にして直ぐに失くす様な事はするなよと思うのだが、しかし、妻は自分の失敗を棚に上げて、「運が悪かった」と人ごとの様なコメントをしている。
「運は関係無い」「自分が悪いだけ」と言ったのだが、最後まで「チョーク ~」を繰り返していた。
こういう事も言っていた、「日本なら失くならないのに」。
妻は日本に何回か旅行に来ているし、昨年は、ほぼ一年間日本に居たので、日本の状況はかなり把握している。
確かに、日本ならお店の人が気を利かせて取って置いてくれる可能性が高いと思うが、日本だって失くなる時は失くなる。
(タイだって、お店の人が保管してくれている事も有る)
こんな時、日本(の良い点)を引き合いに出されても、それは、ちょっと見当違いで、「だから、そう言う問題じゃなくて自分が不注意なだけだろう」と言いたい。
とにかく、何としてでも紛失の原因を自分の不注意以外のものに求めようとしている。
貴重な物を失くした事以上に、自分の失敗を素直に認めようとしない事の方が問題で、こう言う考えでは、また同じ様な事を度々繰り返すのであろう。
タイ人の信心深さというのも、自分はかなり怪しい要素が含まれていると思っている。
何でも、自分に都合の悪い事は前世や運のせいにして、努力してそれを乗り越えようとはしない。
タンブンは一番安易な、対応の仕方で、お寺に行って、金銭等を奉納すれば、悪い事はなくなるという考え方は、如何にも怠け者の考え方の様な気がする。
実際はそんな事は有り得ない分けで、妻など、タンブンに行った帰りに財布を失くしている。
一体、そのタンブンをしたお寺でどういうご利益があったのか、よく考えれば意味がない事ぐらい分かりそうなものだと思うのだが。
(例えば、日本の受験生が合格祈願に寺社をお参りするのは、気を引き締める為で、当然努力もしている。ただ単にお参りをするだけで幸運を得ようとするタイ人とは訳が違う。)
因みに、妻のタンブンに付き合う事も希にあるが、奉納に要するお金は自分で払わせている。
始め、そのお金も自分に求めて来たのだが、それでは余りにも安易だと思い、最初からその要望は拒否した。
何の努力もせず、ただ単にお金を払う事で幸運を引き寄せ様とする、しかも、そのお金も人の財布から出させたのでは、自分は何の負荷も負わない事に成る。
(本当は、タンブンなんぞに熱心に成るよりも、君の生活を支えている人間に対してもっと気を遣うべきであると思うのだが)
そういう訳で、タンブンには悪い事は全部、運のせいにして、自分は極力努力をしない様にするという、タイ人の性格がよく現れている。
話は変わって、3年程前に目の前で交通事故を見た事がある。
娘の幼稚園の出迎えで、学校の前に車を止めていたのだが、自分の前に止めてあった車が、スルスルと道路に出て行った。
道に対して、ほぼ直角に出て行って、Uターンして反対側の車線に出ようとしたらしい。
その途端、道路を走っていたバイクが、突然出てきた車にぶつかりそうになり、急ブレーキを架けたが間に合わず横転した。
バイクに乗っていた女性は暫く倒れていたが、そのうち動き出したのを見て、事故の原因となった車は、何事も無かったかの様に、Uターンして行ってしまった。
自分は最初から見ていたから分かるが、此れは明らかに飛び出した車が悪い。
たぶん、右側の車線の走行車をちゃんと確認せずに道路に出たと思われる。
バイクからして見れば、突然車が出てきて道を塞いでしまったのだから、急ブレーキを架けるしかない。間一髪の所で車にはぶつから無かったけれども、ブレーキのタイミングがもう少し遅れれば、車に衝突してもっと大きな事故に成っていたであろう。
車の運転手(50代ぐらいの男性)は、暫く道の真ん中に車を止めて、倒れた女性とバイクを眺めていたが、女性が動いたのを見て、そのまま立ち去ってしまった。
日本なら、倒れた女性の所へ駆け寄って、様子を見るなり、救急車を手配したりするのが当たり前だと思うのだが、この運転手はただ単に車から眺めていただけであった。
女性は起き上がったが、まだ立ち上がれずに居た。
タイの運転手は「事故を起こしたらまず逃げる」、と言う話は聞いていたが、実際に見たのは初めてで、「ヒデーもんだ」と思った。
しかも、事故現場は学校の目の前で、子供のお迎えの時間なので、目撃者は沢山居る。それでも、逃げてしまうとは流石タイ人。
(タイのちょっといい学校の場合、車で子供の送り迎えをする人が多いので、下校時刻の学校の前は出迎えの車と人でごった返している)
これは推測だけれども、事故を起こした車の運転手は本当は自分が悪い事は分かったと思う。しかし、実際にバイクと衝突した訳では無いので、転んだのはバイクの運転手が、勝手に転んだ事にして、「自分は悪くない」事にしたのであろう。
ここでも、タイ人は悪い事はみんな他人のせい、運のせい、自分は絶対に悪くない、という性格が現れている気がする。
これは、ほんの少し前の話。
妻が、ビニール袋から、ガラスケースにお米を移し替えていた。
上からビニール袋でガラスケースにお米をザーッと流し込んでいたのだが、途中でビニール袋がガラスケースから外れて、お米が大量に床の上に散らばった。
その時、妻の言った言葉、「プラスチック(ビニール袋の事)が悪い」。
オイオイ、それはどう見ても、「君のせい」だろう!。
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Khaaw といいます。まだ8ヶ月くらいしか、バンコクに暮らしていませんが、色々経験しました。
タイの人々の感覚は、日本人とはかなり違っていて、困惑したり、なるほどと思ったりしています。
2ヶ月ほど前に、日本から来たお客さんと子供と一緒にカオサン通りに観光に行き、途中で、パブのような店で昼食をとったあと、しばらく(1時間)くらいして、店に子供がデジカメを忘れてきたことに気づきました。私は、子供には良い勉強になっと思いつつ「まず100%ないとおもっておけよ」と子供に言い聞かせつつ、念のため、店に確認に行きました。店について、店員にたずねると、なぜか、店員はみんなカメラのことを知っていて、「やっと日本人が帰ってきたぞ、そうか子供のカメラだったのか」といった感じで、直ぐにカメラを渡してくれました。わたしは、ちょっと拍子ぬけだったですが、子供もうれしさ半分、後悔半分といった感じでした。その時はタイ人もいい人ばかりかなとも思いましたが、そんなには単純ではないとも思います。カオサンというとちょっと独特な場所ということもあるのでしょうが。
投稿: Khaaw | 2012年10月17日 (水) 02時13分
自分も大事な物を失くしそうに成った事が数回あります。
その内の2回は、いつも持ち歩いている手提げ鞄を食堂に置き忘れた事です。
1回はスクムビットの日本食のお店で、この時は、お店の女店員さんが外まで追いかけて来てくれて手渡ししてくれました。
もう1回はチェンマイのタイ料理のお店で、この時はお店の人が取って置いてくれていました。
Khaawさんのお話しと併せて考えると飲食店の場合は比較的、戻ってくる確率が高い様な気もします。
(最も、サンプル数が3件では断定的な事は言えませんが)
投稿: 迷人 | 2012年10月17日 (水) 12時11分