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2013年2月 5日 (火)

日本とタイ、暮らし易いのはどっち(家)(1)

日本の家とタイの家、どちらが暮らし易いか。
一般的には住み慣れた日本の家の方が、暮らし易いと思うが、同じ金額でもタイでは広い家に住む事が出来るとか、立地の良い場所に住めるという事もある。
また、一概に「家」と言っても、一戸建てもあるし集合住宅もある、持ち家もあるし借家の場合もある。
お金の掛け方に依っても、当然、快適性に違いが出て来る。
これら全てを引っ括めて、日・タイの優劣を比較するのは難しいし、知識も無いので、ここでは、普通の日本人、タイではちょっと金持ちの部類に入るであろう自分、の知っている範囲、経験した範囲で考える。

大雑把に言って、日本の家は小さくても機能的、タイの家は作りは雑だけれども広くてゆったりしている、という感じになる。
タイの家から日本の家に戻って来て、最初に感じる事は、水道・ガス・インターネット等のインフラが良い事。

特に水道は日本の方が格段に良い。
蛇口を捻れば、「飲める水」が出て来る。
「飲める」というのがポイントで、ずっと日本に暮らして居ると水道の水は飲めて当たりまえだと思っているが、タイでは飲めないのが普通らしい。
水の量も蛇口を捻れば捻っただけ、勢いよく出て来る。
(バンコクの水道水は飲めるという説もあるが、バンコクのマンションに暮らして居た時も、飲み水は買っていた。近所の人達も同様だったと思う)
チェンライの家は井戸水を濾過して使っているが、それでも濁っているのが分かり、とても飲む気にはならない。
さらに、濾過に時間がかかり、一度に大量に使うと水が出なく成る事も希に起こる。
通常でも、蛇口から出て来る水の勢いは弱い。
飲み水は6kg 約100円で買ったプラスチック容器入りの水を使っている。

ガスも日本の方が便利に使える。
大体タイ人はガスを余り使わない。
タイのガスはプロパンだが、使う度にプロパンの元栓を開け閉めする。これが煩わしい。
どうもガス漏れが心配らしく、他の日本人にも聞いて見たが、「ガス漏れが心配」と言っていた。
そんな状態なので、長い配管を必要とする様なガス器具は殆ど無い。
日本の家には、台所に普通のガス台と魚を焼くグリルがあり、家の外に台所や風呂で使う為のガス給湯器がある。火力も十分にあるし、熱いお湯(温度調節も自由)もふんだんに使える。
そして、何よりも日本がいいと思うのは、ボタンを一つ「ピッ」と押せば、好みの湯量、好みの温度でお風呂が沸く事で、10分もすれば、「お風呂が湧きました」と知らせて来る。
しかも水はタイと違って清潔である。
水道の蛇口(お湯ではなく水の)に口を近付けて、湯船に浸かったまま水を飲む事も出来る。
大体タイ人は基本的に風呂には入らず、水浴びをする文化なので、タイの住宅には風呂が無い事が多いし、あっても、お湯の温度が低かったり、深さが十分でなかったり、小さかったりする事が多く日本人には物足りない。
一戸建てを自分で建てる場合では、ある程度自分の好みの風呂を作る事も出来るが、水質の問題などなかなか思い通りならない問題もあるし、タイ人は、元々熱い風呂に入るという習慣のない人達なので、田舎の建築業者に任せていては日本人好みの風呂は出来ない。

集合住宅を賃貸する場合は基本的にタイ人の好みに合わせて作ってあるので、なかなか自分の好みの家を見つけるのは難しい。
(仮に、金に糸目を付けず外国人向けの高級住宅を借りれば違うのかも知れないが、自分には金も知識も無いので分からない)
10年程前からバンコクに4年間程、住んでいたが、最初の2万バーツの部屋には風呂は無かった。
次とその次のマンションには(3万5千バーツと4万バーツ)には風呂は有ったが、大きさや水の温度など満足出来るものでは無かった。
タイ人仕様の家で他に不便を感じるのは、台所が使いづらい事。
狭いし、流し台は小さいし、水量・水質にも問題がある、調理するのに必要な十分な火力もない。
大体、君達(タイ人の事です)はまともに料理をする気があるのか、疑わしい様な台所が多い。
実際、タイ人は日本人程、真面目(?)に料理はしない。
文化的に、料理に時間をかける域に達していない(様な気がする)。

あと、日本人としては(正確には自分として)欲しいのは、畳の部屋と布団で眠れる部屋。
炬燵(こたつ)に畳の部屋でゴロゴロしたり、干したてのホカホカの布団で眠る幸福感はタイでは得られない。
どうもベッドというのは冷たい感じがして、余り好きではない。
(日本人の建てた豪邸に畳の部屋があるのを見た事があるが、此れは特殊な例)

バンコクで借りた住居の良かったところは、立地の良さ。
最初のアパートはスクムビットの33、次の2ヶ所はラッチャダーに在り、特にラチャダーのマンションは、地下鉄の駅(タイ文化センター駅)、ジャスコ・ロータス・ロビンソン等の大型の商業施設などが何れも徒歩10分圏内にあり、買い物やお出かけにはとても便利な所であった。
日本で言えば、都心との位置関係から言って、JR中野駅付近の様な感じ。
ラッチャダーの最初のマンションは23階建て(?)の21階で見晴らしも素晴らしく、部屋数・広さとも申し分無かった。
(正確な記憶は無いが3LKで120㎡ぐらいの広さが有ったと思う。他に50㎡ぐらいのベランダが付いていた)
(本当はもっと此処に住みたかったのだが、奥さんの強い希望でチェンライへ連れて来られてしまった)

チェンライの家の床は、コンクリの上に木片を敷き詰めた、木の床なのだけれども、妻はタイルの床を欲しがった。
しかし、自分は木の床にする事を譲らなかった。
ベランダぐらいなら石の床でも良いが、家の中まで石の床では、家の中なのに外みたいな感じがして落ち着かない。
昔からのタイ様式の家は、高床式の木造住宅で、当然、床は「木」であった筈だが、今のタイ人の好みは、綺麗に見えるタイル貼りに変わって来ている様である。

あと、タイ式の住宅と日本の住宅との違いは、タイ式の住宅には玄関が無い事。
今のチェンライの家を建てる時に間取りを考えたが、玄関はタイ式に合わせて作らない事にした。
無ければ無いで、玄関が無い事には不自由は感じていない。
家は、ベランダに上がる時に靴(タイの場合普通はサンダル)を脱いで上がる。あとは、ベランダと居間が繋がっているので、そこから家へ入る。これは、家族もそれ以外の人も同じで、結構便利である。
しいて困る事を上げれば、物売りの人や勧誘の人を遮る砦が無い事。
タイの(保険などの)勧誘の人は結構、図々しい人が多くて勝手に上がり込んで来る場合がある。
こういうのは、ちょっと困る。
タイ人は余り人を拒む事をしないので、知らない人が上がり込んで妻と話をしている。
妻の知り合いかと思って、帰った後に、「さっきの人誰?」と聞くと、勧誘の人だったりする事がよくある。

トイレが2つ以上ある家もタイは多い。
元々は、外にあるのが普通だったらしいが、ちょっといい家では2つ、場合に依っては3つもある。
今の家にも2つトイレが在り、此れは緊急な場合に便利。
(ラッチャダーのマンションにもトイレが2つ有った)

しかし何と言っても、タイの家が良いのは広い事。
土地が安いし、人件費も安いので、同程度の規模の家なら日本の何分の1という価格で手に入る。
(本当は、もっと具体的な比較をしたいのだが、文書が書ける程の知識と資料が無いのが残念)
例えば、7年前に建てた、今の家は1ライ(1600㎡)の土地の購入費を含めて約800万円で出来た。
(当時の為替レートは、今とほぼ同じ。2006/3/28 1万円=3320バーツ、2013/1/21 1万円=3320バーツで全く同じ)
家は約130㎡の平屋建て、ベランダを含めて約150㎡ある。
800万円には1ライの土地に2メートル程した盛土の料金と、井戸、塀、門、敷地内の私道の建設費を含む。後から作った駐車場兼物置の建設費は含まない。
材料は、「高くてもいいから、いい材料を使ってくれ」と言って作った。
色々問題はあるが、家の中で娘と走り回って遊べる程のスペースがあるのは良い。
(居間は8m×8mの広さ。ちょうど「だるまさんが転んだ」遊びが出来る位の広さ)

余談。
1ライの土地は妻のお婆さんから30万バーツ(約100万円)で買ったのだが、最近、近所の土地の取引があり、1ライ17万バーツという事であった。
ここ数年の土地の値上がりは大きいという事を聞いているので、当時の30万バーツというのは、かなり相場(最も相場の様なものは田舎の土地には無いのかも知れないが)より上乗せした価格だった様な気がする。
身内でもこういう事があるのは如何にもタイらしい(?)。
まあ、此れは厳密な意味での土地代という事ではなく、挨拶料みたいなものだと思っている。

日本とタイ、暮らし易いのはどっち(家)(2)へ続く予定(次回掲載時期は未定です)


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