「あっ」と言う日本語
外国で(タイで)暮らして居ると、思わぬ時に、「あっ、日本人だったんだ」と思う時がある。
昔、バンコクのアソークにセームミットタワーというビルが有って(多分、今でも有る)、日本大使館の領事部が入っていたり、自分が通っていたタイ語教室が有ったので、よく出掛けた。
或る時、エレベーターに乗っていて、入口の近くにいた男性が、突然「あっ!」と言う声を上げた。
ハナ肇さんのあの、「あっ、と驚くためごろう~」の「あっ!」である(ちょっと古いギャグです)。
この時、自分は、その声を出した人が日本人だと思った。
多分、降りる階を通り過ぎてしまって、「あっ、しまった」の「あっ」だったと思う。
普段、何気なく使っている言葉(?)、言葉として認識していない様な言葉でも、「あっ!」と言うのは日本語なんだ、とその時思った。
今度はチェンライでの話し。
TOPSスーパーマーケットで妻と2人で買い物をしていた時、後ろの方で、「ハック、ション」とか「エック、ション」と言うくしゃみの音が聞こえた。
これは、明らかに「日本語なまりのくしゃみの音だ」、と思って、振り返ったら、知り合いの日本人が居た。
くしゃみでも、後ろの方の「クシュン」だけでは国籍は分からないが、「ハッ」とか「エッ」とかを付けると、「日本語なまりのくしゃみ」になる。
これは、ちょっとした声だけで、日本人と分かった例(はじめの例は、もしかしたら勘違いかも知れない)、今度は日本人と分からなかった例。
何かの用でバンコクのシーロムにある全日空のオフィスに行った。
その時、応対に出た女性の事務員が、非常に流暢な日本語を話した。
用事が終わって帰り際に、「日本語がとても上手いですね」とお世辞を言ったら(お世辞じゃなくて本当に上手いと思った)、「私、日本人です」と言われた。
なんて事はない、「日本語が上手いタイ人ではなく」、「日本語が下手な(日本語のアクセントが少しおかしい)日本人」だった。
家族で日本へ行く時に、飛行機に乗った。
CA(キャビンアテンダント)が、自分達の席に来て何かを一生懸命説明している。
(航空会社は忘れたが、多分TGかUAだったと思う。日系のキャリアではない)
日本人顔のお姉さん。
子供の避難用具の説明をしているのだが、英語なのでよく分からない。
少ない英語の知識をフル稼働させて、緊張して受け答えをしていた。
と、その時突然、CAさんが、「日本の方ですか?」とフツーの日本語で訊ねて来た。
何だ、日本人だったのか!。
もう一度、日本語で説明し直して貰った。良く理解出来た(あたりまえか!)。
(CAさんが来た時、妻とはタイ語で話をしていたので、タイ人と思われたのかも知れない)
タイ人には、顔だけでは日本人と区別が付かない人が居る。
特に、中国系の血の濃い人や北の方に住むタイ人に多い。
タイヤイなどの少数民族にも、日本人顔の人が多い。
多分、中国から南下して来た元々のタイ人は、中国人や韓国人、日本人と同じ北東アジア系の顔をしていた様な気がする。
(ちゃんと調べた分けではないです)
タイで生活していると、そういった日本人顔の人を見かけると、つい、「もしかして日本人?」と考える癖が付た。
見かけや服装、髪型や雰囲気で「日本人かな?」と思っていると、突然タイ語を話し出したりするので、「なんだ勘違いか」、と思う事もよくある。
(当然、「やっぱり、日本人か」、と思う事もある)
日本人か否かの最終判断は、「日本語の発音」で確認する事が多い。
余談。
タイ人から見ても、日本人は何となく分かるらしい。
タイ人が日本人を日本人と判断する基準は何か、分からないが、自分なども何も言わなくても日本人と判断される事が多い。
バンコクなどで、街を歩いて居ると、日本語で話しかけられる。
それでも、タイに来始めた頃、十数年前は殆ど間違われる事は無かったが、長くタイに居る様になると、他の外国人と間違われる事が少しずつ増えて来た。
良く聞かれるのが、タクシーに乗った時で、最初の頃は必ず「日本人か?」と聞かれたが、その内、「香港か?」とか「韓国か?」と聞かれる事もある様になった。
一番ひどい(?)のは、「インドネシア人か?」と聞かれた時で、「どう見ても、インドネシア人には見えないだろう!」と思うのだが。
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