何で食べるか(箸、スプーン、ストロー、手など)
バンコクに行く用事が有って、知り合いのタイ人に(チェンライ)空港まで送って貰った。
ちょっと時間が有ったので、2階のタイ航空のレストランで軽く食事でもする事にした。
その時、一緒に来た知り合いの奥様が、コーヒーを注文して飲んでいるのだが、何か変。
コーヒーをスプーンですくって飲んでいる。
まあ、食べ方とか飲み方なんて、何でもいいと思うが、日本人の感覚からすると、ちょっと違和感が有った。
(この奥様は、日常的には殆どコーヒーを飲まない人だと思われる)
で、考えて見た。
タイ人は、お椀などの食器を口元まで持って来て食べる事を嫌がる。
(タイの)日本食の店に入っても、味噌汁にレンゲが付いて来る事が多い。
初めて見た時は、味噌汁をレンゲで啜るなんておかしいと思ったが、周りのタイ人につられて、レンゲで飲んで見ると、意外と上品な感じがする。
お椀を口元まで運ぶ方が、野蛮かも知れない、と思った。
(自分は、家では日本式で飲むが、レストランなどではタイ式で飲む事もある)
ペットボトルや缶飲料もタイ人は直接口を付けず、ストローで飲む人が多い。
ストローって、ちょっと便利な様だけれども、別に、無くても困らないし、ストローより長いサイズのペットボトルだと、油断すると、ストローが沈んでしまって取り出すのに苦労する。
扱い易さだけで言えば、ペットボトルやプルトップ缶飲料は、そのまま口を付けて飲んだ方が飲みやすい(と思う)。
タイ人がストローを好むのは、(容器に直接、口を付けるのは、はしたない、という)タイ人の美意識が影響している気がする。
(もしかしたら、缶飲料など、缶に付いているホコリを嫌って、ストローを使っている?、何て事は無いと思う)
北タイの、もち米(カオニヤオ)を主食として食べる人達は、ご飯も基本、手づかみで食べるのに、変なところに拘りがある。
まあ、食事の仕方なんて、文化が違えば、違うので、何が正しくて、何が間違っている、なんて事はないと思うが、基本的に、衛生的で、合理的(食べ易く)で、見苦しくなければ何でも良い。
ただ、見苦しいと感じる基準が、文化に依って若干違うという事は有る。
状況に応じて、周囲の人達の文化(マナー)に合せる事は、ある程度は必要かも知れない。
しかし、中には自分達の方法が絶対に正しいと信じている人達がいて、そういう人達こそ一番の、野蛮人、だという気がする。
まあ、多少マナーが面倒くさくても、美味しい料理なら、何とかしなければ、と思う事もある。
タイでは、余り気を使わずに、食事が出来るが、残念ながら、タイには美味しいものは少ない。