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2015年4月11日 (土)

色々考えると頭が痛い(お墓参り)

このブログで何回か書いているけれども、神とか天国とか地獄とか、そういう作り話的なものは、信じていないし、余りいい感じもしないが、祖先を祭るのは悪い事ではない、と思っている。
故人の事を偲んだり、先祖の事に思いを巡らすのも、たまにはしてもいい。
その為に、お寺が有って、お墓が有って、墓参りをする事も少しは意味が有るかも知れない。
そう思って、1年に1度ぐらいは墓参りをしている。

まあ、実は、積極的に墓参りをしているというよりは、お寺に毎年の管理費を払うついでに、若干のお布施も持って行って、墓参りもしている、というのが実情なのだが。
お寺に、お布施を払えば、天国だか地獄だかに居る自分の祖先に何かいい事がある何て事は有り得ないし、自分に幸運が訪れる確率が上がる何て事もない。
ただ、お墓を管理して貰うのに、決められた管理費だけでは安いので、お布施という名目で若干上乗せして納めている。

そういう分けで(どういう分けだ・・・?)今日は、妻と娘を連れて四ツ谷の菩提寺まで出掛けた。
タイ人の奥さんは、何故かこういうの好きらしいので、ここ数年、毎年連れて行っている。

途中でお花を買って、お寺へ行く。
お寺の奥様に、管理費とお布施を納めて、火を付けたお線香を頂いて、桶に井戸水を汲んで、ご祖先のお墓へ。
一応、お墓に水を掛けたり、お花を活けたり、お線香を立てたり、一連の作業をして手を合わせる。
このへんの事は、タイ人の妻も仏教徒なので大体理解している。

タイ人は殆ど仏教徒で、お葬式の時に花を供えたり、お寺に行って線香を立てたり、手を合わせて拝んだり、タイでも日本人と同じ様な事するので、日本のお寺には馴染み易い。
ただし、タイ人は殆ど(?)先祖のお墓を持たない。この点は、日本と違う。

お参りをして帰る時に、幅10cmぐらい、高さ2mぐらい、厚さ1cmぐらいの木の板(お塔婆)に気付いた娘が「あれは何?」と聞いて来た。
細かい説明をするのが面倒だったので(て言うか、自分もどういう目的の物なのか良く知らない)、娘が一番納得しそうな答えを考えて、あれが有ると「幸運が訪れる」、「ラッキーアイテム」なんだよ、と説明して納得させた。
娘も半分タイ人だから、そういう説明が一番うけ易い。

墓参りが終わった後は、再び住職の奥様からお茶と茶菓子をご馳走になって、母の話やタイの話などの世間話を暫くした。
後からの妻の話では、住職が出て来なかったのが、ちょっと残念らしかった。
タイ人(仏教徒)の妻としては、お坊様は凄く有難いもので、出来れば住職様とお会いしたかったらしい。
自分は、檀家の義務を果たしたのだから、そんな事(住職が来ようが来まいが)、どっちでもいいと思っていた。
むしろ、住職様が出て来て、黄泉の国の話をされても、却って困る(信じないのだから)。


余談。

自分の様に、外国に暮らして居て、日本に兄弟や子供のいない人間にとって、日本の菩提寺をどうするか、というのは結構、頭の痛い問題である。
いっそのこと菩提寺など無ければいい、とも思うが現実に有るので、どうしよう、という事になる。
今は、母もまだ健在だし、親戚も居るし、自分も元気なので、檀家の立場を維持しているが、しかし、自分もいつかは他界する分けだし、その前に檀家の義務を果たせなくなる日が来るかも知れないし、そうなる前にちゃんと考えておく必要がある。
娘に、その責任を押し付けるのは、可哀そうな気がするし、他の誰か、という心当たりもない。

多分、自分はタイで焼かれておしまい、という事になり、それは妻か娘がしてくれるだろうし、タイの場合は骨にしたらおしまい、お墓などないのが普通なので、自分の事は何とかなるだろうけど、祖先の事は自分が生存中に何とかしておく必要がある。
(まあ、基本的にはどこで日本の菩提寺を見切るか、タイミングの問題だと思うけど)

いずれにしても、先の事を考えると頭が痛い。
石器時代以前の大昔(?)、年を取って動けなく成ったら野垂れ死に、その後は野ざらし、或いは、仲間がその辺に穴を掘って埋めてくれる、もしかしたら野に咲く綺麗目の花を多少添えてくれるだけ、の方が生きている間は気楽でいいかも知れない。

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