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2017年5月 6日 (土)

なぜタイなのか

読者の方から、こういうコメントを頂きました。

---------- ここから ----------

老後を日本の田舎とか地方都市ではなくタイの田舎を選んだ訳は単なる偶然なのでしょうか。
タイも本当に良いところです。
でもバリ島とかミャンマーとか人情に熱い場所もあるのですが海外でなぜタイだったのか 管理人さんの気持ちを知りたいです。

---------- ここまで ----------

自分の場合、何故タイに暮らす様に成ったのか、偶然か必然か。
以下の記述は、あくまで自分の場合で、こういう理由でタイがいい、と説明するものではありません。

幾つかの要因が有るので、以下、大体、古い順から箇条書きにします。

① 自分は学校を卒業してから27年間東京のとある情報処理会社に勤務していたが、もうそろそろ仕事を辞めてもいいかな、と思っていた。
会社自体は面白かったが、このまま、55歳とか60歳とかに成って退職して、そこでどうなるのか。何も残らないという漠然とした不安が有った。

妻子が居れば、そういう事は感じなかったかも知れないが・・・。

ただ単に働いただけで終わるのは嫌だし、日本に居てはこのままジリ貧という感じがしていた。

幸い、ちょっとした幸運があって、金銭面では退職しても何とか成りそう、という気がしていたので、後はタイミングの問題かなと、明確に意識はしていなかったけれども、何となくそう思っていた。


② 48歳の時に、会社の永年勤続で10日間の休暇と10万円の補助金を出すという、リフレッシュ休暇、という制度が出来て、その時、初めての海外、初めてのタイ、に来た。

旅行先にタイを選んだのは、会社の親しい先輩に、「タイ好き」、の方が居て、その方からタイの良さを色々聞かされていたので、「一緒に連れてって下さい」、とお願いしてタイに10日間の旅行に来た。

そこで見た、タイ人は能天気でフレンドリーな人が多く、ここに暫く暮らすのも面白いな、と思った。


③ 50歳に成る少し前に、会社に、「早期退職優遇制度」、というのが出来た。そこで辞めれば退職金を上乗せする、というものだった。

これは、チャンスだ、求めていたタイミングがやって来たかも知れないと感じた。

何となく、何もないところから、「会社を辞めさせて下さい」、というのは言い出し難い、と思っていたが、会社の方から、「辞めたい方は是非辞めて下さい」、というのであれば、辞め易い。それに、(この制度が無かった時から比べれば)ちょっと、得をするし。

結果、申請してある程度の期間を置いてから退職した。


③ 退職して、先ずは海外を見て回ろうと思って、その最初に、以前来たことがあるタイを選んだ。

これは、単なる旅行ではなく、もう少し深く、タイの人々を知り、タイに溶け込んで見ようと思っていた。

なので、タイに来る以前からタイ語の勉強をCDなどでしていた。

自分は英語が苦手で嫌いなので、今更英語の勉強をする気には成れない。英語の通用しない場所というのも、タイを選んだ理由の1つだった。
(ある本に、タイ人は日本人と同じで、英語を話せない人が多い、と書いて有った)
(でも実際は、こちらが外人と見ると、タイでも英語で話し掛けて来る人が結構多い)


④ タイでは、便利なバンコクを中心に回った。初めは、ホテルを取って、その内、コンドミニアムを借りて長く居るように成った。

最初の頃は、失業保険の関係で1ヶ月(?)に1度ぐらいは日本に帰らなければいけないので、そのぐらいの周期で、日本とタイを行ったり来たり。
実は、この習慣(?)は、他の理由で今でも続いていて、年に5回ぐらい日本とタイを行ったり来たりしている。

タイでの生活は面白かった。
この頃は、自分の人生でも、幾つかの、最も楽しかった時期の1つに入る。
兎に角、気儘、好きな事をやるだけ。麻雀も一時期はほぼ毎日、AM11頃から、AM1時頃まで(14時間ぐらい)やった。
(最初は負けたけど、ルールに慣れてからは負けなくなった。場代と食事代ぐらいは出た)

バンコクの街は、綺麗なマーケットも有るが怪しげなアラブ人街とかインド人街とか、タイ人の一般の人の市場とかも面白かったし、日本との物価の差が有るので、ちょっと裕福に成った気持ちでお金が使えた。

兎に角、タイの人達の親日的な感じが伝わって来て、居心地が良かった。


⑤ その内、今の奥さんと知り合って結婚した。
それは、タイに来た時からの想定内の出来事だが、これで決定的に、タイとの関りが深まった。
もし、それが無ければ、暫くタイで暮らした後は、他の国へ行った事に成ったかも知れない。

だから、「他の国と比較してタイを選んだ」、というよりは、他の国を知らなかったが、気が付いて見ればタイだった、という感じ。

最も、タイは日本と同じ仏教国で、何となく安心感があった、という事もほんの少し有る。
(自分自身は、宗教は信じませんが)
例えば、インドネシアの様にイスラム教の国とかは、少し、怖い気がする。

キリスト教の国も、傲慢で独善的・偽善的な感じがして、少し嫌な感じがする。
(例えば、捕鯨禁止など、自分達の価値観を他の国に押し付けたり)
(原住民を絶滅近くに追い込んで建国したり、他の地域から奴隷を連れて来て使役したり。どうもキリスト教徒は、自分達が絶対に正しくて、他の民族には何をしてもいい、と思っているフシがある)
(原爆を落としたのも、キリスト教の国だし)


⑥ 因みに、チェンライに来たのは奥さんの強い要望による。
結婚した当初はそういう話は無かったが、1年を経った頃から言い出した。

自分は、生活が便利なバンコクの方が良かったのだが、押し切られる形で、チェンライ(それもド田舎のパーン郡)に都落ちして来た。

しかし、今では、チェンライのゆるい生活も悪くはない、と思っている。
(不味いタイ料理と汚い水を除いて)


コメントを寄せて頂いた、ツバキ文具店様、少しは回答に成ったでしょうか?。

一人の日本人がタイで暮らすように成った経緯は、もしかしたら、これからタイで(或いは他の外国で)暮らそうと考えている方の、一部の方には、多少参考(反面教師的なものも含めて)には成るかもしてないと考えて、少し、詳しく書きました。


2017/05/06(追記)

上記の件とは別件でコメントで質問が有りましたので、その回答です(ただし、分かる範囲で)。

---------- 質問の内容は以下 ----------

普通のタイ人(特に田舎の)はあまり料理はしないのかと思ってましたが、お義母さんの台所には2口コンロがありますね。これはLPガスですか?ガス料金は月どのくらい払ってるのでしょうか?
タイの標準的な家庭ではガスコンロは普通にあるのですか?以前ちらっとのぞいた時に電気コンロを使ってるのを見た事がありますが、
エネルギー関連の仕事もしており、ちょっと気になるので教えてください

-------------------------------------

お義母さんの家はプロパンガスです。

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K1
お義母さんの家のガス設備

自分の家もプロパンガスです、っていうか、この辺りはどこの家もプロパンガスだと思います。
チェンライの街のコンドミニアムはガスの使用が禁止に成っています(全て電気)。
プロパンガスは無く成ったら注文する方式なので、月当たりいくら、というのは分からないです。
多分、タイは殆ど、どこもこの方式だと思います(?)。
(日本の一部にある様に、ガス会社の人が定期的に見に来て不足していたら補充する、という地域が有るか否かは知りません)

ガスコンロは一戸建ての家ではあるのが普通だと思います。
ここ数年(3~4年ほど前から)チェンライでは電気コンロも普及して来ている様です。

因みに、お義母さんは殆ど料理をしません。このガス設備は、香港から妹さんが来た時(或いはバンコクのお義兄さんが来た時)には良く使われるようです。


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コメント

第3位をキープされていますね。マメな貴殿だから出来る事だと、感心しています。チェンライも徐々?に都会化されて来ていて、田舎気分は薄れつつあるのではないでしょうか。日曜日などは市内の中心地に行くのが怖いくらい交通渋滞が酷いですね。
それはそうと、チェンライに国鉄の延伸があるとニュースされていましたが、具体的に工事は始まっているのでしょうかね?また、チェンマイには新幹線がバンコクから敷かれることもニュースになっていましたが、何時完成するのでしょうね??
町中のバスターミナルの「国際バスターミナル」としての建て替え工事も完成がこの秋のはずですが、これは大丈夫でしょうね?
今月25日にチェンライ入りします。ご都合がつけば合ってやってください。26日にはFujiに行きます。

ご丁寧にご回答頂き、ありがとうございました。参考になりました。もし、判りましたらプロパンガスが1ボトル何kgでいくらか教えてください。
これからも記事を読ませて頂くのを楽しみにしております。

面白かったです。ありがとう。

いつか、日本を出るかも知れないと考えていたので、参考になりました。

結局は居心地がいいかどうかかなって。思います。

管理人さん、明解なご回答ありがとうございました。
奥様との出会いがあったからこそ、今でもタイの田舎暮らしなのですね。

奥様と出会う以前までの経緯とそのお気持ちには同調しています。
奥様との出会いが決定的だったわけだとわかりました。

奥様はチェンライの方なのでルーツはランナー地方の源流のミャンマーのチェントンなのでしょうか。
タイヤイ族なのですか。
ミャンマーの人たちは日本人の気持ちに近いので気が会うのだと思います。

北部の人たちはいつの時代か不明ですがチェントンのほうから流れてタイの国籍をとってしまう人たちが多いですよね。

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