ギャンブルと投資(後編)
2022/02/10(ギャンブルと投資)(後編)
株はギャンブルなのか投資なのか、これは、やり方によってギャンブルにも成るし投資にも成るものだと思う。
或いは100%ギャンブル100%投資、と言うよりはやり方によって、ほぼギャンブルほぼ投資に成るものだと思っている。
ディトレードはギャンブル、罫線分析に頼る短期売買(1日~1ヶ月ぐらい)もギャンブル。
中期の売買(1ヶ月~1年)もほぼギャンブルだと思う。
ではギャンブルと投資の違いは何かというと、確実性の問題で、丁半賭博と同じ(或いはそれに近い)勝ち負け五分五分のものがギャンブルで、勝ちの可能性が高いものが投資だと考える。
短期の場合でも、インサイダー情報を持って居たり、情報分析力が特に優れた人や組織或いはAIの様なものもあるので、そういうのはギャンブルとは言えないかもしれない。
逆に、個人がその上を行って儲けられる可能性は小さく成る。
なので、個人の場合五分五分の丁半賭博ではなく49対51とかに成る。
1回の取引では期待値にそれ程大きな差は無くても、例えば1~2%の差でも回数を重ねれば絶対不利に成る。
他には、譲渡益税も不利な要因と成る。
(以前は証券会社に払う手数料も大きかったが、今のネット証券は昔の対面の証券会社と比べて手数料が大幅に安く成ったので、それは余り気にする必要が無くなった)
多分、ディトレードで暮らして居る人や、罫線分析で暮らして居る(稼いで居る)人も居ると思うが、それが出来る人は極めて少数の特殊な能力を持った人だと思う。
そういう人なら、短期でもギャンブルとは言えないが極めて少ないし、本人がそう思っても、たまたまツキが重なったり、流れに乗っただけかもしれない。
ここ10年ぐらいは、日経平均が1万円ぐらいから3万円ぐらいまで伸びた時なので、その影響も有るかもしれない。
最近10年ぐらいの日経平均のチャート
丁半賭博的な売買でもこの期間にやっていれば、50%以上の勝率を得られた気がする。
それでも、より期間の長い売買の方が個人にとっては有利だった。
短期売買は、インサイダー情報を持った参加者や、極めて優秀な分析力を持った個人や組織の餌食に成った気がする。
やはり投資と言うからには(罫線などではなく)業績を読む(予想する)のが正攻法。
決算書をちゃんと読んだり(自分は苦手)、業態の発展性、業績の将来予想を立ててお金を投入する。そういうのが投資だと思う。
なので、自分の考える投資は買った株は少なくとも1年以上は持っている。普通は3年から5年ぐらいは持ち続ける。
1日や1ヶ月で業績が急に伸びる何て事は普通無い。
極稀に何かの特許が取れたり、何かの許可が下りたり、大型の契約が取れて状況が一変する事は有るが、それは事前にその株を持っていた時に利益が得られるもので、一般に知れ渡ってから参加しても、得られる利益は小さいか、インサイダー情報を持っている参加者や分析力の強い参加者に食い物にされる可能性が大きい。
よく見るユーチューブで「○○オヤジ」さんのものが有る。
このオヤジさんのユーチューブは面白いし参考には成るので見ているが、その○○オヤジさんが「競馬もパチンコも麻雀も株もみんな同じ、みんなギャンブル」と言って居たが、自分はそれは違うと(間違っていると)思った。
確かに、○○オヤジさんの分析はチャート分析だけで、業績の予想や変化についての話は殆ど無い。
(この親父さんの分析対象は、殆ど、インデックスなので、そこは個別株投資とは異なる)
そういうやり方では確かに株はギャンブルで、そういう意味では○○オヤジさんの言っている事は正しい。
しかし、株には業績の変化・発展を予想して行う投資というものもある。
自分のやろうとしているのは「投資」で、○○オヤジさんの言う「ギャンブル」とはそこが違う。
世間一般では株をギャンブルと思っている人が多く、実際に株を買っている人にも短期での売買、罫線分析での売買をしている人が多いらしい。
そういうのはギャンブルだが、先々の業績の変換・伸びを予想した株の売買はギャンブルではなく投資である、と自分は思っている。
株式投資は歴史的に見れば、ゼロサムではなくプラスサムで有る事は疑う余地が無い。
(追記。昔、土地は絶対に下がらないという「土地神話」が有って見事それが崩れたという事も有るので、「疑う余地が無い」はちょっと言い過ぎかもしれない)
そのプラスの部分を如何に多く獲得するかが株式投資の醍醐味。
それには業績の伸びを予想した長期投資が欠かせない。
因みに、FXはゼロサムなのでギャンブルだと思っている。
ビットコインの様な仮想通過は分からない。
他には、預金は利息が付くのでプラスサムのようだが、実際は金利以上にインフレが進むのが普通なのでマイナス。
預金や保険は大きなマイナスを避けるという保守的な目的では意味が有るが、多くの人の考えている資産保全には成らない。預金してあるお金の価値は段々目減りして行くと考えるのが正しい。
保険に至っては運用の為の人件費等も差し引かれるのでマイナス幅の大きな商品で、保険が支払われる状況に成った時に「本当に困るか」を良く吟味してから加入すべきである。
トータルで見れば、保険は運用経費の分だけ損をする商品であるという認識は持つべきである。
金投資は通貨ベースで長期保有ならプラスだが、インフレを考慮するとゼロサムぐらいと考えている。
金投資はプラスの時もあるがマイナスの時も有る、しかし、超長期では物価水準と連動すると考える。
(100万円の金を買って20年持って居たら2倍の200万円に成ったが、物価を考慮するとその価値は変わってない、というような感じ)
まあ、これはこれで難しい。
ここまで読んで頂い方、「勝手な事を言っている」と思われた方も多いと思う。
「鼻持ちならない」と思われた方も居る気がする。
しかし、世間一般に思われている「株はギャンブル」というのは、自分はそうは思わないという事を一度は主張して置きたかった。
株をギャンブルと言うなら、自分から見れば、預金も保険もギャンブルだと思う。
(預金は株から比べれば0に成る可能性は小さいのは認めるが)
以下は今年に入ってからの売買の全て。
昨日、AGC(旧、旭硝子)を400株売って40万円程の利益を出した。
AGCはもう20年以上前(最初に買ったのは2000年3月28日)から持っている株。
住友金属鉱山は2年程前(2020年3月~5月)に仕込んだ株。
ソニーは約7年前(2015年7月14日)に買った転換社債を株に転換したもの。
三井住友FGを最初に買ったのは約13年前(2009年6月16日)。
長く持っていて資金効率が悪いと思えるかもしれないが、ソニー以外は3~5%ぐらいの配当金を取っているので銀行預金よりは遥かに効率のいい運用をしている。
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AGCは決算発表で爆上げでしたね。住友金属鉱山もこの2年弱で2倍になるとは凄すぎます。メタリアル、買い増しなさったのですね。
分離課税の20.315%は大きいですねエエ。(加え、岸田氏は引き上げるとかわけのわからないことを言っているようですが。)
投稿: P | 2022年2月11日 (金) 09時06分
P様、コメントありがとうございます。
AGCの決算翌日の9%以上の上げはビックリでした。
大型株が9%も上がるなんて滅多に無い事ですね。
岸田さん、困りましたね。
投稿: 迷人 | 2022年2月11日 (金) 10時54分